こんばんは!

日本心理コミュニケーション協会の
中野日出美です。

今日も1日お疲れ様でした!

このひと時をあなたとご一緒できることに
心から感謝いたします。

東京は梅雨。
どんよりした天候ではありますが、
お肌はしっとりして、これも良いかなと。

(年齢的に自力でしっとりできないので、
梅雨の力でも借りられるものなら……)

前号でもお話したとおり、
このメルマガでは、コミュニケーション力を
高めることにより、人間関係や人生を
より豊かなものにする何かしらのヒントを
提供したいなと考えています。

私は心理セラピストとして
これまでたくさんの方々の人生に介入させて
いただきました。

そのなかで、人間関係の基礎となるものは、
やはり親子関係なのだなと実感しました。

赤ん坊~子ども時代の親子関係が、
その後の人生での人間関係の基礎となります。

なぜそうなのか……
について少しお話しましょう。

私たち人間は他の哺乳類にくらべ、
自立するのにとても時間がかかる生き物です。

他の動物は生まれてから1年くらいで、
ほぼ親と同じ大きさに成長し、
自立していきます。

しかし、私たち人間は1歳になっても
まだ食べ物も着る物も確保できません。

だから、誰かに守ってもらい、
世話をしてもらう必要があります。

そうしなければ生き抜くことが
できないのです。

誰か、というのは、

たいていの場合は親です。

このように人間は生き抜く力はまだまだ
確保されていませんが、
しかし、感じる力はちゃんとあります。

どうすれば、お母さんが
そばに来てくれるのか……

どんな表情をすると、お父さんが喜ぶのか……

ということを肌で感じながら学んでいきます。

そして、自分の命の実験を握っている
親にできるだけ気にいられるように、
注目され、関心をもってもらえるように、
必死でその方法を手に入れます。

これはつまり、子どもにとっては
生き延びるための手段と言えます。

その手段を使って、
親に愛され、認められ、必要とされるように
なんとか生き延びようとしています。

その中で、子どもは
自分というものがどんな存在で、
自分以外の人は自分にとって、
どのような存在なのかを小さな頭で
決定してしまいます。

そして、自分はこのような手段を使って、
このような関わり方をして生きよう。

そうして、
人生の最後はこんな風に死んでいこう。

とまで決めてしまいます。

もちろん、頭ではなく、
心の深い部分で……

それは無意識とか、潜在意識と呼ばれる
部分で。

これはまるで、ドラマや映画の台本のように
始まりがあり、いろいろな章があり、
最後の場面までも書き込まれている
脚本のようなものです。

潜在意識に知らず知らずのうちに
書き込まれた脚本のことを、

交流分析という心理学では、

「無意識の人生計画」や

「人生脚本」

と呼んでいます。

大人になって、
自分がどんな人生脚本を持ち、
それにしたがって生きているか、なんて
誰にもわかりません。

しかし、知らない間に
その脚本どおりに生きてしまうと
言われています。

いかがでしょうか?

子ども時代の親とのかかわりが
人生に大きな影響を及ぼすことが
ちょっとだけおわかりいただけたでしょうか。

かくいう私自身も
かつては、この「人生脚本」に振り回され、
一生懸命努力してもなかなか
周囲の人との関係性をコントロールできませんでした。

しかし、交流分析などの心理学を学び、
少しずつ自分の脚本を変えること
に成功しました。

そうです。

「人生脚本」は変えることができるのです!

そのためには、まず、

自分の「人生脚本」がどのようなものかを
知ることが大切です。

自分の心の中の

傷(キズ)に

気づ(キズ)き、

新たな人生を築(キズ)く

3つのキズを経ることによって、
新たな「人生脚本」を手に入れる。

そうすれば、
おのずと、親や子ども、配偶者、恋人、
親友などあなたの大切な人たちとの
関係性が変わってきます。

当協会では、

交流分析の基礎講座も開催していますし、
また、このメルマガでも
少しずつ、交流分析をはじめとする
やさしい心理学の知識を
提供していきます。

ぜひ、あなたの人生の豊かな人間関係の
ために活かしていただけたら幸いです。

当協会では、
さまざまな人間関係で
起こりがちな問題や悩みの改善、

また、より豊かでお互いに高め合う
人間関係づくりのためのヒントや
ツールをたくさん提供させていただきます。

このメルマガでは、
毎回、何かしらのコミュニケーションに
関するヒントをお伝えしてまいります。

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■ こんな人間関係で悩んでいませんか?
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◆◇思春期の子どもへの接し方がわからない
<その2>

私には娘と息子がいます。
とは言え、すでに2人ともいい年の大人です。

今でこそ息子は落ち着いた
社会人になっていますが、
小学5年生頃からはじまった
反抗期には悩まされました。

あれほど素直で可愛かった息子が、
私を敵とみなし、

何かというと、つっかかり、

「なんで見てんだよ」

「うざいんだよ」

「うるさいな」

などと、反抗しかしない子になって
しまいました。

当時はまともに息子とぶつかり合ってばかり
いました。

しかし、息子との関係性は悪化するばかり。

そんな時でした。

私が心理学を学び出したのは。

はじめのうちは、

「こんな理想論でうまくいくわけないでしょ」

などとバカにしていましたが、

それでも、必死で実行していくうちに
少しずつ、息子との関係性が変わって
いきました。

まず、意識的に変えたのは、

息子の気持ちを尊重するということ。

あまり口うるさく言わず、

かと言って、腫れ物に触るような
態度はせず、

言わなくてはならないことだけは
しっかり言い、その後は
まるで何もなかったかのように
普通の態度に戻しました。

うるさいことばかりを言うのではなく、

「今日ね、お母さん、こんなことが
あったんだよ」

「ねえ、これどう思う?」

「ちょっと困っちゃった。
どうしたらいいかな」

などと、ごく普通の会話を心がけました。

初めのうちは正直、無視されることが
多かったのですが、それでも

「おはよう!」

「おかえり!」

「寒いね」

「犬が今日ね……」

などと、挨拶や独り言のような
働きかけを続けました。

すると、じょじょに

息子は私のことを
うざがらなくなりました。

さすがに、素直に
挨拶を返してくれたり、
相談に乗ってくれるまでになるには、
時間がかかりましたが、

間違いなく
敵同士という関係性からは抜け出すことが
できました。

思春期の、
しかも男の子だと、
ついつい親と子が敵同士のように
なりがちですが、

まずは親の方から
自分は敵じゃないし、
あなたのことも敵だとは思っていない、
ということを言語、非言語で
伝えるといいかもしれませんね。

さて、思春期の子どもが
親に対して反抗的になる、というのは、
ある意味、当たり前のことであり、
成長過程の1つと言えます。

しかし、最近、よく

「うちの子どもには反抗期など
ありません」

という言葉を聞きます。

一見、幸せそうに聞こえますが……

次号では、そのあたりを
お話したいと思います。

また、思春期のお子さんをお持ちの
親御さんのために私が執筆した

『思春期の男の子が親に求めていること』

https://jpcs.or.jp/el/u/VyGn/145/

『思春期の女の子が親に求めていること』

https://jpcs.or.jp/el/u/4yTa/145/

(共に大和出版)

などもご参考にしていただけたらと思います。

(つづく)

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■ 協会からのお知らせ
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◆◇今後、協会やこのメルマガで
取り上げてもらいたいテーマなどがありましたら、
どうぞこのメルマガにご返信ください。

◆◇人間関係やコミュニケーションについての
お悩みがある方のご相談にメールで応じるような
活動を今、準備中です。

(ただし正会員のみとさせていただきます)

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■ 編集後記
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今回は交流分析の理論の1つである、

「人生脚本」について
お話しました。

私自身も親との関係性を
大人になってからもずっと
引きずっていた1人です。

その関係性が自分だけではなく、
わが子にも大きな影響を及ぼしていたと
気づいた時には、もうどうしたらいいか
わからなくなったのを覚えています。

心理学を学び出した頃、
すでにうちの子ども達は大きくなって
いました。

しかし、いつでも親子関係を変えるのに、
遅すぎるということはないのだと思います。

2人の子ども達がすでに30歳を超えた今でも
私は1人の親としてどう生きるべきかを
意識しながら生きています。

大変そうですが

むしろ、そんな意識がないままだったら、

私、今頃、どんな人間になっていたかなと

不安になります。

このメルマガでは、私の人生体験をも
赤裸々に語り、何かのお役に立てて
いただければいいかなと思っています。

どうもありがとうございます!

明日という日があなたにとって
最良の日でありますように!

今後ともよろしくお願いいたします。